「冬」をテーマにした絵本
皆様、年末年始はどのようにお過ごしだったでしょうか。
しばらく更新が滞り、失礼いたしました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします
さて、少し前の話に遡りますが
昨年最後の朗読講座で学んだことをシェアしたいと思います。
2017年12月24日、クリスマスイブの日に開催だったこともあり
今回の朗読テーマは「冬」でした。
次の講座まで1か月ありましたが本探しが意外と大変!
最初は冬を題材にした詩を読もうとしました。
室生犀星「愛の詩集」カメラを向けたら猫が邪魔しちゃいました(かまってアピール!)
奥は伊藤整「雪明りの路」どちらも装丁も美しくて素敵な詩集です。
詩は素敵なのですが、誰に向けて読みたい・・・?と考えたときに
「今回の朗読講座で読むには、ちょっと違うかも?」と思い再び図書館へ。
「絵本を読みたいな」
漠然と思って探しているときに見つけた本が「ふゆねこ」です。
かんのゆうこ作「ふゆねこ」絵がとっても可愛い
私は猫好きですが、こちらの作品をもともと知っていたわけではありません。
本棚の中からふと目に入って手にしたところ、絵と作品が気に入り即決しました。
簡単にご紹介すると・・・
お母さんを亡くしたばかりの「ちさと」のところに
真っ白な猫(ふゆねこ)がやってきて、お母さんが「ちさと」のためにやり残したことをやってくれるお話です。
お母さんがふゆねこに託したお願いには、愛情があふれており
絵本ながら細かい描写とやさしい色使いの絵に、温かい気持ちになれる絵本です。
私も母親を亡くしてもうすぐ2年になりますが、
亡くなってしまってからも母の愛情を感じることがあります。
気持ちが入りすぎると、朗読の練習中に涙が止まらなくなるという事故が発生しましたが
講座では無事、泣かずに読むことができました。
絵本を朗読するときのポイントは以下2点です
①まず、しっかりと絵本のページが開くように開きぐせをつける
読む前の準備の話になりますが、とっても重要!絵本は「絵」があってこそだからです。
聞き手に向かって本を見せたときに、絵が真っすぐに見えるようにすべてのページをチェックし、開きぐせがついていないページは本の中心(綴じ部分)をしっかり押さえましょう。
(「真っすぐに」というのは「平面的に」という意味です。横から見たときにページがカモメのように円弧になっていると聞き手に絵が真っすぐに見えません)
②読む動作
ページをめくる→絵を見せる→ことばを出します
お話も大事ですが、絵を味わってもらうことも重要ですね。
もちろん、朗読に当たっては
キャラクターの設定を自分なりに詳細に考えることであったり
読み仮名の選び方も重要ですが
「しっかり開きぐせをつけて、聞き手に絵が真っすぐに見えるようにしましょう」
というアドバイスは目から鱗でした。
何となく、新しい本の綴じ目を押さえるのは気が引けていたのですが
素敵な絵を描いてくださった作者へのリスペクトも込めて
今後はしっかり開いてから絵本を読みます。
(先生曰く、図書館の本であっても遠慮なくしっかり開いてくださいとのこと。それができるように絵本は製本されているので安心してください。)
最後に
他にも絵本を読まれた受講生さんの作品をご紹介いたします。
新美南吉作「手ぶくろを買いに」名作ですね
フェリドゥン・オラル作「ゆきのなかのりんご」絵がとっても素敵な絵本です!
日本の民話「かさじぞう」今回受講生さんが聞かせてくださったのはこちら山下明生作のもの。
「かさじぞう」はたくさん出版されていますが、実は作者により少しずつ話が違うのです。
宮沢賢治作「雪渡り」こちらも冬の名作。綺麗な絵と一緒に賢治の冬の世界に浸れます
いずれも、ほっこりと心あたたまる素敵な作品ばかりです。
皆さんの気になるお話はありましたか?
次回は、朗読講座のお話の続きを書きたいと思います。
絵本以外の作品をご紹介する予定です。