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「読む」と「語る」

先日、朗読講座に行ってまいりました。

日ごろから声や話し方のレッスンを受けていますが「朗読」を主体とした講座を受講したのは初めてでした。

1人5分程度の朗読を行い、それを講師の方が評価してくださる形で1人1人読んでいきます。

自分の番が来たときには、それはもう緊張でドキドキでした。

ちなみに私が選んだ題材は芥川龍之介の「女仙(にょせん)」

中国のお話を題材にした掌編小説です。

最初はゆったりとした世界観、ほんのりと漂う淡い恋心。

そして意外な展開に

びっくりするようなカミングアウト。

最後の1文が好きで、これを余韻のあるように読みたいなと思って選びました。

まずは作品を知ることが大切

講師を務められたのは「宙のサカナ」代表 野口和夫さんです。

今回初めて講座を受講してまず驚いたことは

野口さんがとても文学を熟知されていることです。

受講者さんが選んだ作品について

作者のこと、その作品が書かれた経緯、時代背景・・・等を熟知されていることにびっくりしました。

作者に対するリスペクトが伝わってきます。

朗読でまず大切なことは

「作品のイメージ」

「聞いて下さる方のイメージ(具体的であればあるほどよいとのこと)」

この2つを持つことだそうです。

私はまだまだ作品に対する解釈が足りず、上っ面で読んでしまったことに気づかされ

なるほど「読む」と「語る」は違うんだなとしみじみ感じました。

また、「きれいに読みたい」という邪念が働いてしまい

(「きれいに」というのは「正しいアクセント」「正しい発声技術」でという意味です)

うっかり、伝えたい相手を見失ってしまうことに気づかされました。

「伝える」と「伝わる」は違うよ!って日ごろから自分で言っていたのですが

「朗読」という手段を目的にしてしまったことが招いた結果です・・・反省。

・・・というわけで

「表現する」ということに対しては、課題をたくさん見つけることができましたが

「声を出す」ということに関しては日ごろの声磨きはとても有益だとも感じました。

初対面の人ばかりの緊張感ある中で「ポン」と声を出せたのは

日ごろの練習の賜物だと思います。

心臓のドキドキが止まらなくて声が震えそうだったのですが、実際は震えることがなかったので安心して読むことができたのです。

また、移動中の車の中で「フジコ式大笑い発声体操(藤重知子先生オリジナル)」で発声練習をしてきたのもよかったのかもしれません。・・・短時間で顔の筋肉がほぐれてのどが温まりました♪

初体験の「朗読」の世界、とても楽しかったです。

もっと学んでみたいと思っています。

最後に朗読会のご案内です。

夢の言の葉

朗読ボランティア「ドリーム」さんによる朗読会が9月30日土曜日に開催されます。

今回は「旅する」をテーマにエッセイなどを読んでいただけるとのこと。

素敵なお話を声で味わってみませんか?


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